ナゾの10万円

グレ夫とは関係ない10万円です。残念笑。

 

先日、勤務先の歯科にとある女性が来院しました。

あれ?予約の人じゃないぞ?

見たことない人だなぁ、、、

 

「先生にお渡しするものがあって来ました」

「いまお忙しいですよね、、?」

 

はい、診療中です。

でも呼んできますよー。

 

お聞きした名前を伝えたけど

先生もピンとこない様子。

気になるようですぐに待合室に来ました。

 

そして2人は何やら話し込んでます。

、、、治療中の患者さん、放りっぱ笑。

 

「いや、記録は残ってるから確かだけど、」

「ぼく全然記憶ないのよ、、」

「もらうわけにはいかないなぁ」

「うーん、」

先生の言ってることだけ聞こえてくる。

先生、声でかいから笑。

 

なんだかさっぱり話が見えないけど

診療中の患者さんも待ってるし、

すでに次の予約の患者さんも待ってる。

どーなってる??どーする??

 

「ユウグレさん、カルテ調べてみてくれない?」

と、渡されたメモは、え? 平成7年7月?

なん年前よ?

紙のカルテはもうないぞー?

保存期間とっくに過ぎてるもん。

電子カルテは、、

ありゃ、カルテはあるけど診療記録は白紙。

 

「そうだよね、ないだろうとは思った、」

平成7年だとまだ電子カルテ導入前で、

導入後に来院のない人は

患者番号と保険のみのデータになってる。

この方はまさにそれ。

あらわたしと同い年だわ。

 

「分かった、」

「これお金が入ってるらしいから領収書作って」

「で、お渡ししてくれる?」

「連絡先も聞いておいて」

と、先生から白い封筒を渡されました。

 

開けたら入っていたのが10万円。

あとお手紙。

手紙はわたしが読んじゃいけないかなぁと思って

見なかったんだけど、

あとで先生が読んでくれたよ。

えー?そんなことある??っていう

びっくりな内容でした。

 

あの女性がここへ通院していたのは

平成7年、今から28年前。

そしてそのころこの女性は生活が不安定で

歯の治療費を払うことができなかったんだって。

そしたら先生が

「いつでもいいよ、」

「払えるときが来たら、で」

って言ったんだって。

 

で、やっと払えるときが来た。

いつ払うの!?今でしょう!?

ってわけ、、らしい。

 

いただいた連絡先は静岡県になっていました。

静岡から来たのか、、

遠くから通ってる患者さんはたくさんいるから

それだけでは驚かないけど

でもね、

何しろ四半世紀越しの10万円だからねぇ、、、

 

手紙には感謝の言葉が綴られてるんだけど、

先生、

「全然記憶がない、、、」そうな。笑。

 

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(今年も生瀬さんから桃をいただきました♡)

 

本当に困ってる人は生活保護とかもあるし、

実際そういう人も数人来ているし、

払えないってどういう状況だったのか???

そして10万円でしょ?

自費治療だったのかな?

お金ないのに自費治療??それもナゾ。

痛くて我慢できなくて来院して、

思ったよりお金がかかって

(歯科って内科なんかと比べたら高いよね)

払えないけど治療は続くって感じかね?

そして無保険だったりした?

 

うーん、考えてみてもさっぱり分からん。

 

先生覚えてないし、カルテもないし、

もしかしたら

昔は受付にいたという先生の奥さまが

覚えてでもいない限り

一生のナゾだわ。