KOリハビリ科と気になる本

今日は10月にやったボトックスの

経過を見る診察日。

リハビリテーション科の診察、

いったい何回目だったっけかな?

いまここでは

ボトックスの診療が中心になってますね。

手のリハビリは進まないなぁ、、

 

ボトックスを打ち続けているせいか

調子はとても良くて、

というか、周りの人たちがみんな口を揃えて

「調子が良い!」と言ってくれまして。

グレ夫的にはそうでもないらしいけど、

でも手の指は伸びているし

裸足で歩いても足指が握っちゃってくることも

ないんだそうです。

、、、調子、良いんじゃないのかい、それは?

 

と言うわけで次回、2月にまた診察してもらって

様子を見て

またボトックスするか考えましょう、と。

予約をして終了しました。

 

そんな感じで普通に終わった診察ですが、

今日はちょっと違う話を。

 

KOのリハビリ科の待合室には

小さな小さな図書コーナーがあるんです。

診察を待つあいだ、いつも読んでる本がこれ。

 

 

北海道にある

高次脳機能障害を持つ人を支援する会が

発行している本ですが、

ここは障害を持つ人を介助する

家族を支援するグループでもあるようです。

 

あー、そんなのが

わたしのまわりにもあれば良いのに。

 

この待合室に来るときしか読まないので

まだ途中までなんですが、

本に出てくる人たちは

グレ夫よりさらに若い40代で脳疾患になり、

そうなると当然子どもさんたちも学生で、、

というか幼稚園、小学生だったり。

症状も、あー、、分かる分かるというものも

あるけれど、

そんなに??と思うほどひどかったり。

 

奥さま方、どれほど苦労されたことでしょう。

夫は仕事に復帰できないし、学費はこれからで、

お金の心配もありますもんね。

 

これを読むと、

いろいろ気になることがたくさん出てきますが、

もやもやするのが

障害者とその子どもとの関係について。

 

最近、保険会社のCMで

病気で亡くなったお父さんから

23歳になった娘への手紙が

誕生日に渡されるってのがあるじゃないですか。

「お父さんのこと、覚えているかなぁ?」

という手紙の書き出しに、

清原果耶ちゃんが「忘れるわけないじゃない」

って、あれですよ。

お父さんは反面教師、と言いながら

病気になる前のすてきなお父さんの

思い出画像が流れるんです。

 

でもさ、こんなきれい事じゃないのよ、

本に出てくる高次脳機能障害のお父さんたちは。

「わたしの夫の命は助かりましたが、」

「脳は助かりませんでした」

って本の最初に書いてある通り、

命があって、そこにいるんだけど

見かけは同じでもそこにいるのは全くの別人。

1人では何もできなくて、怒ってばかりいて、

周りのことは気にしない、

自分のことだけしか考えられない、

身勝手な人、、、

 

たとえ病気だと分かっていても

大人の妻でさえそのことに苦しむのに

子どもたちの心がどんどんそんな父親から

離れてくのは

もうどうしようもないこと。

本の中にはさらりとしか触れられていないけど

大人になった子どもたちの心には

お父さんに対する温かい思い出が何もない。

 

あのCMのお父さんは死んでしまって、

すてきな思い出だけが残るわけだけど、

脳だけが死んでしまったお父さんは

その前にあった思い出も全部上書きしちゃう。

 

生きているだけマシなんだろうか?

なんでこんなひどい病気があるのかしら。

死んでしまえば良かったんだとは

絶対に思わないけど、

子どもたちに疎まれながら生きていくのは

つらいねぇ。

 

グレ夫はそこまでひどい症状はないけれど

自己中心的な物言いや態度には

子どもたちも辟易してる。

それでもうちはまだ良い、

子どもたちが成人するまで、就職するまで、

結婚するまで、グレ夫は元気だったから。

お父さんのおかげで、って気持ちが

子どもたちの中にはあるから。

 

もっと幼い子どもたちはねぇ、、

ただお母さんを苦しめている人、

自分たちの生活に制限がある原因、

としか考えられないかも知れない。

 

どうしようもないんだけど、、

悲しすぎるよ。