職場の生瀬さんちのこと

時々登場してる

ご主人が闘病中の生瀬さんのお話。

今までの生瀬さんについてはこちらから。

yugre.hatenablog.com

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ほんとは生瀬さんていうんじゃないです。

転職しようといまの職場に面接に行った日、

そこで初めてお会いしたのが生瀬さんでした。

俳優の生瀬さんに似てる!

と思ったのが第一印象です。

本人には言ってません。

だって男性に似てるなんて、

嫌かも知れないでしょう?

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生瀬さんが退職した日、

LINEがありました。

退職の翌日にご主人が退院すること、

退院前に間に合うように

自宅に介護ベッドや手すりを用意したこと、

大々的な模様替えをひとりでやったので

疲れたこと、

それから

病院の先生から電話があったこと。

 

体力や気力が限界に来て

抗がん剤の効果も薄れてしまうなら

家族との時間を優先する方がいいかもしれない、

と本人にもそれとなく伝えた。

ご家族もどうするか考えておいてください、と。

 

そして退院の翌日のLINE、

昼前に退院してきて

昼食、夕食を自宅で済ませて

機嫌よく過ごしていたところ、

急な嘔吐と下痢があり、

夜中をすぎても収まらない。

そのうち熱発して

呼吸も苦しくなり、痰がらみの咳が止まらない。

 

病院へ行こう!と言っても、

嫌だ!戻りたくない!と駄々をこねる。

生瀬さんも

病院へ戻したら、また会えなくなってしまう、

どうしたら良いのか

分からなくなってしまった、、、

と、娘さんが一喝。

3時半に救急車を呼び、

病院へ。

白血球が下がり、肺炎を起こしていた、と。

 

そして更に3日前のLINE。

肺炎は落ち着いたけど、

脳の画像を撮ったところ

腫瘍が脳髄を圧迫、このせいで

四肢が麻痺して座位を保つことも難しく、

受けるはずだったサイバーナイフ

抗がん剤

もう無理でしょう、と。

 

ご本人はぼぉっとした状態ですが

自宅に帰ることを強く望んでいたので

今週退院して、自宅で介護するそうです。

 

これからどうなるのかすごく不安、、

だけど、帰りたがってた気持ちに応えたい、

と、退院の日まで病院に通って

介助の練習をするのだとか。

 

夫が生瀬さんちのことをすごく気にしていて

今はこんな様子だよ、と

時々話をするのですが、

「オレはご主人の気持ちがよく分かる」

って。

奥さんのそばに帰りたいんだよ、

奥さんの近くで死にたいんだと思う。

 

パパと一緒で娘ちゃん大好き♡な人だよ?

と言ったら

それはそうかもしれないけど、

やっぱり最後は奥さんだよ。

 

仕事を辞めて最後を看取ってくれるなんて

うらやましいな、ご主人が。

オレはホスピスとかに入るよ、

おまえに迷惑かけられないもん。

 

うーん、、、確かに私には無理かもしれない。

 

ずーっと前に読んだブログで

脳卒中で手術をしない選択をした話を読んで

その時はすごく違和感があったけど、

それが自分の身になったとして

手術すれば命は助かるけど

一生寝たきり、意識が戻るかも不明、

どうしますか?と言われた時に、

本当に私は生きててくれるだけで良いって

思えるのか?

その時は夢中で手術してもらっても、

後からその決断を

後悔したりしないか??

夫の希望はどうなんだろう?

 

生瀬さんなら迷わず手術を受けさせるだろう。

 

もしょもしょと嬉しそうに

おやつを食べてる夫の顔を見ながら

そんな決断を迫られる日が来ませんようにと

祈るばかり。